てんかんです。治る望みはありますか?
てんかんとは引きつけ(けいれん)を繰り返す病気の総称です。引きつけの原因は様々ですが、小児に最も多い「熱性けいれん」の経験者は約10人に1人ですので、ひきつけそのものはさほど珍しい病気ではありません。
のどに風邪をひくと咳が出て、喘息になると咳を繰り返すように、頭に何か事件が起きるとひきつけることがあり、ひきつけを繰り返すようになったものがてんかんです。のどの細胞に比べて、頭の神経細胞は遙かに寿命が長く、いったん変調を来すと元に戻るのに時間がかかりますが、全く治らないと言う訳ではありません。
熱性けいれんが大人にはみられないように、てんかんも、治療でけいれんが起きなくなり、脳波が正常化してくれば、脳の成長に伴ってひきつけ難くなります。
子どもの方が、脳の成長して変化する度合いが大きいので、それだけ治る可能性が高くなりますが、脳波が正常化してから3年~5年ぐらいはお薬を飲み続けることが必要です。
大人の場合は、更に長い治療が必要ですので、定期的に脳波検査や血液検査で確認をしながら、気長に根気よく治療を続けられることをお勧めします。
追加1:この病気は治療を続けることが大切なので、続けやすいように医療補助制度があり、市町村窓口に申請すれば、風邪などの他の病気も含めて、診療自己負担金が1割負担になります。
追加2:平成14年の6月から、この病気を持っていても、条件を満たせば、自動車運転免許が取得できるようになりました。